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おはなし工房 GW番外編 in 坊主バーのおはなし
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「あれ?ブログ間違えちゃった!?」

今、画面の前で慌てふためいている皆様、どうかご安心下さい。
こちら、間違いなく「SAKKA no ZAKKAおはなし工房」であります。

お店の3周年記念パーテイーにいらした作家さんの中には、
この話題を耳にされた方もいらっしゃったかと思うのですが、
オーナーのほしの(りょこたん)をはじめ、スタッフの森永(由美じょん)、
そして、ここ「おはなし工房」のスタッフライターである佐藤(みゆぽん)の3名にて
先日、四谷三丁目にある「坊主バー」へ突撃!潜入取材をして参りました。
「坊主バー」とはすなわち、現役の僧侶の皆様方が運営されているバーのことです。

「単なるGW中のスタッフのお遊び日誌か!」
と思ったそこの貴方!ノンノン、違いますよ~!

実は、この秋SAKKA no ZAKKAスタッフ発でお届けする、
未だかつて無いスペシャルアートイベント企画(「プロジェクトX」仮称)の
マーケテイング調査の為でもあるのです。
(あ、でもやっぱりお遊び気分が8割だったかも。笑)

それから、クリエイテイブな作品をお預かりしている我々が
既成概念に捕らわれていたら、良い仕事なんて出来ないよね!
と言う意味で、時代の最先端を行く僧侶の皆様から刺激を頂戴しに参ったわけです。


おはなし工房 GW番外編 in 坊主バーのおはなし_d0204413_2157461.jpg


「檀家制」と書かれた、何やら怪しげな重厚な扉を押して、
恐る恐る中へと入って行くと、そこに広がっていたのは、
まさに、まさしく、プロデユース by ブッダ!!な世界。

壁には曼荼羅、仏像。そしてバーの四隅には、厳かに仏壇が鎮座ましましています。

でも・・・・・!


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そこはやはり、「バー」なのでした。

カクテルの名前は左から

「愛欲地獄」・・・ハブ酒、フランボワーズなどのリキュール
「寂聴」・・・瀬戸内さんをイメージしたお酒。グラスの底にはやんごとない紫がきれい
「極楽浄土」・・・まさにパラダイス!ファンタステイックなお味

なんてウィットに富んだネーミングなのでしょうか。
3人とも、グラスを回し飲みしつつ、しみじみとその風情を噛み締めました。

部屋の中にはしっとりと落ち着いたピアノのBGMが流れ、
そこに折り重なるように刻まれる、リズミカルなシェイカーの音色。
決して嫌味なく、しめやかに漂う白檀の香り。
360度ぐるりする、慈悲深い御仏の笑顔。
そこに集う、俗世の業を背負った迷える私たち。
有り得ない、けど、有り得る。
いや、むしろ、これはこれで、全てが完璧に調和している。
この「居心地の良さ」は、どのように説明したら良いのでしょうか。


おはなし工房 GW番外編 in 坊主バーのおはなし_d0204413_21564077.jpg



すっかり、この空間に馴染んだ頃、背後から、
「それでは、御勤めをさせて頂きます」と、おもむろに声が上がります。
一体、何が始まるのだろう・・・と、静かに見守っていると、

南無阿弥陀仏~~~~チーン!

そう、お経なのです。当たり前と言えば、当たり前なのですが、
お坊様の御勤め=お経&説法
なのでした。

この日、お経を上げて下さったのは浄土真宗のお坊様。
浄土真宗と言う宗派は、在家(出家ではなく)のお坊様で、
俗世に身を置きつつ、日々を全て御仏に委ねることで、
悟りに向かう・・・と言う宗派のようです。

「なむあみだぶつ」の「南無」は委ねると言う意味。
つまり、「南無阿弥陀仏」とは「あみだぶつ」に全てを委ねると言う意味だそうです。

ちなみに「般若心経」ですが、こちらは「一切は空」と言う趣旨。

お経と言うのは、内容は違っていても全て御仏の境地を謳っており、
それぞれが「物語」なんだとか。
そう言う意味では、お葬式で読み上げられるお経と言うのは、
亡くなった方に捧げる「物語」なのですね。


また面白いことを仰っていたのですが、

「なむあみだぶつ」はよく、「なんまいだー。なんまいだー。」と、
略されていますが、この「なんまいだー」と言うのは、
音楽的には、日本最古の「三拍子」なのだそうで、日本人には、
自然と「三拍子」に親しみを抱くようなDNAが入っているのだとか。

私事で何ですが、これまで「三拍子」の音色を聞くと、
どう言うわけか、甘悲しいような、メランコリックな感情を掻き立てられたのは
その辺に秘密があったのかも?と思ってしまいました。

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「では、皆様。まだまだお時間は宵の内。お酒を楽しまれて下さい」

と、締めくくられたお坊様の説法。

ならば、ぜひ、楽しまねば!と言うことで、カクテル二杯目。
いっちゃいました!

左から
「夢幻の如し」・・・日本酒と桜リキュールのお酒
「青蓮院」・・・天台宗の由緒あるお寺の名前がついています

どちらも最初のカクテルとは少し傾向が違って、五感で味わうお酒でした。

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場も和み、僧侶の皆さんと少しずつ打ち解けて来た頃、
この日の為に温めていた疑問・質問を思い切ってぶつけて見ることにしました。

先ずは、既に何百回となく訊かれているとは思ったのですが、
このバーを開店するに当って、各々のお寺さんからの反対はなかったのか
と言うことについて。

「実は、身内からの反対はあまりなかったんです。
むしろ、一般の方から、坊主がこんな店やっていいのか?と、結構言われましたね」

この返事には、一同、驚きを隠せませんでした!
私たちは、さぞやお坊さん達はそれぞれが所属している宗派から
反対や嫌味を言われているのだとばかり思っていたからです。
既成概念に縛られていたのは、一見、規律にも縛られず、
自由でお気楽だと思っていた私たち一般人の方だったとは・・・・。

それからこうも仰っていました。

「私たちは、このお店を自分たちでやってるとは思っていないんですよ。
あ、当然メニューを考えたり、食事を作ったりはしますよ?
でも、やっているのは仏さんで、全てをお委ねしているんです。
そして、その方が、ぜんぶ上手く行くんですよね。
例えば、お店のお酒だって、本当は世間で扱ってるお酒よりも
仏教の言葉が入ってるお酒なんかをカウンターに置きたいって思うんですよ。
でも、それでは普通のお客様は喜ばれないでしょう?
やっぱり、いろいろなお酒が飲みたいって思うんです。
ですから、自分達を捨てて、お客様の立場になって運営するんです。」


お店を運営する私たちにとって、深く深く染み入った言葉でした。
恐らくは今後、この部分、お店にて強く強く反映してゆくポイントになると思います。
節目の4年目。お店も皆様と一緒に少しずつ、でも、
大胆に楽しく変わって行けたらと思ってる次第です。

おはなし工房 GW番外編 in 坊主バーのおはなし_d0204413_21571969.jpg



夜もとっぷりと更けた頃、私達は沢山の学びを胸に、お店を後にしました。
また、来ます!と、頭を深く垂れると、
「はい、お待ちしております」そう僧侶の皆様が合掌し、もっと深く頭を下げて下さいました。

ちなみに、バーの向いには姉妹店の「駆け込み寺」があります。
心理カウンセラーの資格をお持ちのお坊さんが、
カウンセリングをして下さるそうです。

清閑なお顔立ちのお坊様で結構好みのタイプ。(←って誰も聞いてない!)

おはなし工房 GW番外編 in 坊主バーのおはなし_d0204413_21575569.jpg


SAKKA no ZAKKAおはなし工房 GW番外編、お楽しみ頂けましたでしょうか?
今回、急な予定だった為に、ご一緒出来なかった方、次回はぜひ!

また、「プロジェクトX(仮称)」に関して、何か直感的に
引っかかる・・・気になって仕方がない・・・、もしかして、私のこと、呼んだ?
と言ったワクワク感をお持ちになっている作家様、関係者各位の方々。
追々インビテーションを・・・・とは思って居りますが、その前にでも、
オーナーほしのの方までお尋ね頂ければ詳細をお話致しますので、
ご連絡お待ちして居ります。
by sakkanozakka | 2012-05-05 15:24
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